つらい花粉症の症状を軽減させるには、適切な治療が大切です。花粉症の治療に使われる薬の種類やその使用方法を知り、早めの対策で悪化を防ぎましょう。
早期の受診を
治療は、花粉が飛び始める前から始めると効果的といわれています。早い地域では2月頃には花粉が飛散します。新聞やニュースでこまめに花粉情報をチェックし、早めに医療機関を受診しましょう。医師が適切な薬を選択できるよう、症状や体調などをできるだけ的確に医師へ伝えてください。
花粉症の治療に使われる薬の種類
花粉症の治療薬には、大きく分けると次のような3種類の薬があります。眠気などの副作用を引き起こすものもあるので、薬の効果だけでなく副作用についてもよく知っておきましょう。
点眼薬
目のかゆみや充血などの目の症状が現れた場合に、単独あるいは経口薬と合わせて処方されます。主に抗ヒスタミン点眼薬が処方されますが、症状によってはステロイド点眼薬が処方されることもあります。
いずれの場合も、医師の指示をきちんと守ることが大切です。以前処方された古いものやほかの人に出されたものを使うのは厳禁です。また、2種類以上の薬を併用する場合、5分程度の間隔をあけるようにしましょう。コンタクトレンズを使用している方は、一旦レンズを外してから点眼し、10分以上経過してから再度装着するようにしてください。
経口薬
くしゃみ、鼻みず、鼻づまりといった鼻の症状が現れた場合には、主に即効性が期待できる抗ヒスタミン薬が処方されます。一方、比較的副作用が少なく、眠気がない薬としては、ケミカルメディエーター遊離抑制薬があります。
点鼻薬
鼻の症状がひどい場合、経口薬と併用して鼻噴霧ステロイド薬(ステロイド点鼻薬)も使用します。炎症抑制作用と免疫の働きを弱める作用により、つらいくしゃみや鼻みず、鼻づまりなどの症状を緩和させます。
適切な治療で快適な日常生活を
花粉シーズンを少しでも快適に過ごすには、花粉の飛散開始時期よりも早い段階で医療機関での診療を受けることが大切です。花粉の飛散開始時期は地域によって異なりますので、花粉情報サイトなどでお住まいの地域をチェックしてみてください。医療機関で症状に合った薬を処方してもらったら、医師の指示に従いしっかりと治療していきましょう。また薬の効果だけでなく副作用についても知っておいてくださいね。